こっそり妄想徒然紀行

どうでもいい事をそこそこ真剣に、ゆるーく考えるブログ

【現地観戦組】07.30 RIZIN バンタム級トーナメント夏の陣全試合感想

f:id:mousoumen:20170805212321j:plain

遅ればせながら行ってまいりました!RIZIN夏の陣!全体的に好評な興行でしたが、視聴率的には振るわなかった、など賛否両論あるこの大会。個人的な感想を全体観といくつかの試合で振り返ります!

 

RIZINの客入りは?

さて毎回気になってしまう客入り。DREAMの時とか結構空席が目立つ大会も多く、「ああ、日本の格闘技はどうなってしまうのか・・・」とか感じていたものです。こういう目線になってしまうのも格闘技ファンの悲しき性ですよねー。

ただ結論的には結構入ってました。

これ、メインの堀口VS所の一戦のときの写真です。中継用カメラが設置されているスペース以外はほぼ満席。よかったよかった。ちなみにほぼ満席と言いながら僕の隣は空いていたので個人的には満足度高かったっす。勝手ですいませぬ。

f:id:mousoumen:20170805212332j:plain

テオドラス・オークストリス VS. カール・アルブレックソン

画像: 第1試合 テオドラス・オークストリス VS. カール・アルブレックソン
 
全体のラインナップではもはや地味な扱いのRIZINヘビー級マッチ。RIZINがスタートした時は「こいつらがこれからのRIZINを引っ張ってくに違いない!」と期待された通称”RIZIN三銃士”のオークストリスさん、今回もあっけなく敗退。
アルブレックソンは今後、どこで戦ってくんでしょうねえ。個人的には佇まいとか好きですけどね。妙な色気がある。

第2試合 真珠・野沢オークライヤー VS. シーナ・スター

画像: 第2試合 真珠・野沢オークライヤー VS. シーナ・スター
 
地上波では最も視聴率をとったらしい真珠さんの試合。まあ、相手がへっぽこすぎたというのもありつつも意外と真珠はよくやった、という感想です。この辺りは多くの人が言ってますよね。
ただまあ、MMAプロデビュー戦選手が話題性だけで出れてしまうのがいいことなのかどうか、というのは議論が分かれる所。でも地上波対策ではこうした選手も必要。そしてただの話題性だけでなく”ちゃんと”格闘技やれてる、もしくはやろうとしてる選手が出てきたのは明るい話題なのかなと。
 

第3試合 石橋 佳大 VS. カリッド・タハ

画像: 第3試合 石橋 佳大 VS. カリッド・タハ
 こっからメジャーロード突き進む気満々だったと思われる石橋選手。タハのパンチにあっさりと沈んじゃいました。修斗を背負って戦ってたらしいので、本人的には相当に意気消沈だろうなあと。心中察しまする。
まあ、格闘技の魅力である勝者と敗者のコントラストは色濃くでてて個人的にはよかったです。
 

第4試合 大塚 隆史 VS. アンソニー・バーチャック

画像: 第4試合 大塚 隆史 VS. アンソニー・バーチャック
 
大塚選手はなあ・・・。DREAMの頃からだけどビッグマウスなだけで何やりたいかよくわかんない。つまんねー試合でした。
 

第5試合 キャシー・ロブ VS. 山本 美憂

画像: 第5試合 キャシー・ロブ VS. 山本 美憂
やっと勝てたね山本美優。しかもなんども腕十字が決められそうになってヒヤヒヤの展開。逆に危ないシーンがあって試合としては面白かったですよー。
ただ、一回勝っちゃったから、この先山本選手にどう感情移入していいのかよくわかんないですね。ここがピークにならないよう頑張っていただきたいです。
 

第6試合 北岡 悟 VS. 矢地 祐介

画像: 第6試合 北岡 悟 VS. 矢地 祐介
本大会で楽しみだったカードの一つでもあり大会ベストバウト候補筆頭な試合でもありました。
往年の格闘技ファンからするとどうしても北岡目線で見ちゃう試合でしたし、終わった後も矢地のスター性というよりは沈むのを拒否し続けた北岡の切なさが胸に残っています。
与えられたチャンスを一つ一つ、しっかりとこなしている矢地。RIZINとしてももっと打ち出してもいいんじゃないでしょうかね?次大会あたりはメインかセミあたりで起用してあげてもいいと思う。公式としてそういうバックアップしないと、ブレイクしないですよ、多分。

第7試合 那須川 天心 VS. 才賀 紀左衛門

画像: 第7試合 那須川 天心 VS. 才賀 紀左衛門
北岡矢地戦と同様、大会前期待と大会後感想が極上だったこの一戦。賛否両論あるミックスルールですが、個人的には好きなんです。いろんな見方できてね。
そしてこの試合、すでにあらゆるところで言われている通り、天心の凄まじさもさることながらきざえもんが頑張ったね、と。よく打ち合いました。あれぞ男気。日本人の好きな格闘技戦士であり、特攻精神でした。
普通に考えたら立ち技で天心に挑むことなんてプロ選手としてはありえない選択肢なわけですが、彼は「生き様」を見せるプロ選手でした。プロレスラーと一緒なのかもしれません。
そーか、きざえもんはプロレスラーだったのかー。
 

第8試合 KINGレイナ VS. レイディー・タパ

画像: 第8試合 KINGレイナ VS. レイディー・タパ
 なんか前回大会より存在感も扱われ方も薄くなってるKINGレイナ。しっかし今回のマッチメイクもひどいっちゃひどい。だって体格差すごかったもん。
それでも判定ながら勝っちゃうのは流石だなって思いますがね。
でも試合後のマイクは長すぎ。もうちょっと空気読まないとダメです。ちょっと勘違いしちゃってましたね。
 

第9試合 ギャビ・ガルシア VS. オクサナ・ガグロエヴァ

画像: 第9試合 ギャビ・ガルシア VS. オクサナ・ガグロエヴァ
イベントのオープニングで出てきた時「誰だお前」となったのがオクサナ選手。選手紹介写真で見る限りは東欧系の美女って感じでしたが、実物はただの太ったおばさんでした。
そして試合開始後数秒での戦意喪失。いやー、こいつ、明らかに戦うつもり最初からなかったっしょ、と思いましたね。
 ただ、いつも愛読している格闘ニュースサイト、クイールさんによると目の状態は結構深刻な模様。じゃあ故意じゃなかったんかなあ。何にせよ、後味悪すぎる試合でした。

queel.me

第10試合 アミール・アリアックバリ VS. タイラー・キング

画像: 第10試合 アミール・アリアックバリ VS. タイラー・キング
派手なKOで終わった割にあんま印象に残ってない試合。僕らがRIZINに期待してるのって何だったんだろう・・・。
アミール選手はこの試合でRIZINとの契約満了だそうで。次はどこ行くんすかね。ベラトールかなー。UFCはちょっとまだ早い気もしますねえ。
 

第11試合 堀口 恭司 VS. 所 英男

画像: 第11試合 堀口 恭司 VS. 所 英男
さてさて・・・・。
メインですよ・・・・・・。
もう、感想もクソもないですね。何と言っていいかわかんないです。結果なんてわかりきってたし意外性も全くないんですが、それでも衝撃でした。
夢もロマンもぶっ壊す、超リアルな堀口の強さ。この人の試合見ると、UFCの凄まじさを冷静に叩きつけられたような気になってしまうんですよね・・・。
所選手、もう何も言えません・・・。
 

大会全体の感想 面白かったけど、RIZINが見せたい世界は地上波では見せられていない

f:id:mousoumen:20170805212326j:plain

というわけで本大会。結論から言うと面白かった。大塚とギャビ以外は見所あってあっという間に終わったイベント、と言う感じです。
 
前回の横浜大会で僕は「ちょっと消化不良」的に書きました。理由は「順当すぎて意外性がない」と思ったからでした。

 

saborimakuri.hatenadiary.jp

 今回も実は順当っちゃ順当で、何一つ番狂わせはなかった。でも面白かった。何でかって言うと、敗者が光ってたからなんだなって思ってます。

北岡、きざえもん、所、大会終了後、榊原代表が今回のMVPにあげていたこの3人。敗れ去り、この先のドラマが描きづらくなってしまうくらいきつい現実が待っているこの3人。敗れることの非情さが、負けることの意味が観客である僕らにも明確に伝わっていたからこそ、戦いにドラマが生まれたんだと思います。

 

結構評判だった今回の煽りV。やっぱ煽りの文化は日本格闘技には必要だなーと。熱気も声援もすごかったし会場観戦組の満足度は高いんじゃないでしょーか。

 

ただそれは、会場で見たからなんですね。真珠含め、「話題先行型」試合や本格派、そしてレジェンド枠と、あらゆるものがごった煮になっていて、「サーカス型」興行なのが今のRIZIN。そしてそれは決して悪くありません。会場満足度が高いことからもそれは明らかで。

でもそれを見ることができたのは会場にいた1万7千人だけ。圧倒的多くの人にとってRIZINとは「タレントの娘が戦ったりする格闘技イベント」なのです。

 

それじゃあ広まらないよね。真珠の試合を一発目に持ってきてもいいけどさ、男たちの悲哀をちゃんと視聴者に伝えましょうよ。RIZINを育てる気があるのなら、ゴールデン枠じゃなくてもいいからじっくりと育てましょうよ、視聴者も。やっぱり”コンテンツ”って、コンセプトがないとダメですよ。視聴率が物語ってるじゃない。みんなが見たいのはこれじゃないんですよ。

 

視聴率が振るわなかったことが吉と出るか凶と出るか。次回は福岡大会なのでさすがに行けません。地上波の視聴者として、観戦したいと思います!