こっそり妄想徒然紀行

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風の谷のナウシカ(宮崎 駿/完結)

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漫画版ナウシカとは

言わずもがなの有名映画「風の谷のナウシカ」の原作。映画で描かれているのは全7巻中の2巻前半までです。

この漫画版を読んだ方ならほぼ全ての方が「映画版は本当のナウシカじゃない」という事でしょう。や、ほんとに、映画版はいわば導入編にすぎません。漫画版では、ナウシカ、クシャナ、アスベル、ユパのその後が描かれていきます。

 

そして、王蟲をはじめとしたあの世界の秘密が解き明かされます。世界の秘密を知った時、ナウシカがとった決断と世界の行方。あああネタバレしたい。

 

虫愛づる姫君、ナウシカと仕組まれた世界

僕達は大人になるにつれ、少しずつ気づく事があります。すなわち「この世界にはルールがある」という事。国家や会社など、僕たちの住む世界では誰かがルールを決めて物事が動いているのです。

普通に生活している限りでは、世界のルールに気づく事はあまりありません。でも、何かの拍子で、気づかなくてもよかったかもしれないルール、もしくは陰謀に気づいてしまいます。そして自分がその陰謀に取り込まれていると気づいた時、僕達は激しく憤ります

 

ナウシカは、世界の仕組まれた陰謀に気づいてしまった少女です。昨日まで当たり前だと思っていた事が、大切にしてきた事が、大人の仕組んだ陰謀だったとしたら。

今思いましたが、この構造はあれですね。魔法少女まどかマギカにも似たものがありますね。あれも、仕組まれたルールに叛逆する少女の物語でした。

これを読んで熟考する人こそ、思考人材だと思う件。

この漫画、無茶苦茶難解です。張り巡らされた伏線、膨大な情報量、そして哲学的思想が前提にある世界観。したがって、一回読んだだけで全てを理解するのは不可能でしょう。何度も何度も読み返し、考える。少しでも理解しようと、考える。

僕、我ながら立体的思考(妄想)が出来る方だと思っていますが、それは多分、思春期の頃にこういう難解な漫画を貪るように読んで考えて考えまくったお陰だと本気で信じています。

合理的な思考停止人間にはきっとこの漫画は全く面白くないでしょう。でも、自分で考えて解釈していくタイプの人には、絶対面白い筈。

 

はまれば、人生通して付き合える漫画です。是非、一度読んでみてくだされ。

 

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