こんばんは、mousoumenです。京都に出張に来ております。
思い出は五感に残る
僕は、大学時代は京都で過ごしました。卒業後はずっと東京ですが、四年間過ごした京都は僕の中で特別な場所です。
折に触れてこうして帰ってくることが出来るのは、本当に幸せなことだなあと思っています。父が転勤族だった為いわゆる"故郷"という概念を持っていない僕にとって、京都は唯一の心の故郷でして、僕のこのちっぽけな人生の中で数少ない成功体験の一つは”大学時代を京都で過ごすことが出来た”事だと本気で信じています。
街を歩くと、多少変わっているところもありますが、そこは悠久の街、京都。基本的には変わらず、いつも同じ顔でそこに存在してくれています。僕は京都の街を歩くときはiPodから伸びるイヤフォンを外し、目で、耳で、体で京都を感じます。いろんな思い出を、蘇らせる事が出来るからです。皆さんにおかれましても、京都にお越しの際は、是非、イヤフォンを、スマートフォンを一回カバンの中に閉まって、そして是非、夜の街を散策してほしいなって思います。
夜の京都、一人
京都にお越しの際は、とりわけ祇園〜円山公園〜東山のあたりは是非に一つ、夜の街を一人で歩いてください。日本広しといえども、こんなに静かで、風情があって、漂う空気から雰囲気を感じられる街はそうそうないのでは、と思います。たまに登場する石のベンチに座って、夜空を眺めながら物思いに耽るのもよろしいかと思います。そして、自分の過去について是非あれやこれやと、心の散策に旅立ってほしいなと思います。
幸い、僕の場合は思い出がこの街にパッケージ化されているので、物思いにふけると青春の日々をありありと思い浮かべる事が出来ます。
八面六臂の桃色遊戯
四畳半神話体系で呼ぶところの”桃色の学園生活”は幻ですが、僕の大学生活の思い出とはこれすなわち女の子との思い出が100%と、圧倒的シェアで占めております。
あの子を迎えに自転車を疾走した丸太町通、寒い中コートで僅かな暖をとりながら乳繰りあった京都御所(不謹慎ですいません)、漠然とした不安を話しながら歩いた二条城周辺、夜行バスの出発を待つ間一緒に座った京都駅伊勢丹の大階段、合コン幻想が崩壊した後にみんなで行った天下一品、思い出を一緒に語った三条京阪のスターバックス。
全てはそこにあり、そして今やどこにも存在しません。もう知り合いはほとんど誰もここにはいないし、僕を待ってくれている人もいません。
それでも、こうして”帰ってきた”と思える場所を持っている事は、幸せな事なんだなと、思うのであります。
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マガジンハウス (2015-08-01)
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