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こっそり妄想徒然紀行

どうでもいい事をそこそこ真剣に、ゆるーく考えるブログ

デザインを軽視してはいけない

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東京五輪のエンブレムに端を発したデザイナー、佐野さんのパクリ騒動が止まるところを知りませんね。これ、もうあかんやつでしょう。佐野さん、今後のキャリアは大丈夫なんでしょうか。そんな事が気になってしまいます。まぁそれはいいとして。

 
個人的にも経験あるパクリ騒動
僕も実は仕事でパクリであわや、となった事が二度ほどあります。
1回目はクライアントのプロモーションのコンペプレゼン前日に、自分たちが用意したデザインがもろパクリだった事が分かったのです。デザイナーは多分、ばれないと思ったのだと思いますが、そのクライアントが著作権の世界に生きる人たちだったので、これはまずいだろうと思い、でもプレゼンを翌日に控え、今からゼロから考えるのは不可能に近い。結局、プレゼンの日に正直に説明し「ご提案が出来ません」とお詫びしました。幸い、競合他社のプレゼンがいまいちで、更に僕らの正直な姿勢が評価され、再チャンスをいただき、1週間死ぬほど準備して、無事に受注しました。

2回目もクライアントのプロモーション。こちらは受注して制作まである程度進めてしまい、印刷にもかけて納品寸前で発覚しました。パクリというほど個性的なプランでもなく、まあどこにでもあるといえばある表現手法だったのですが、クライアントは納得せず。僕はその時アメリカ出張中で、ニューヨークのホテルの暗い部屋から電話でクライアントから「全部やり直せ。そっちの責任だから金は払わない」と通告されたのを覚えています。

 

デザインは感覚の世界であり、だからこそ凄い

僕は、デザイナーという職業の人たちを心の底から尊敬しています。どうして、フォントを少し変えるだけで、色の明るさを少し変えるだけで、位置を少しずらすだけでこんんなに印象が変わるのだろう、といつもため息が出る程思っています。勿論、ある程度の技術や理論はあるんでしょうが、センスや感覚、経験が最終的にはモノを言う世界だと思っていて、覚えればできるかというとそうでもないのがこの世界。ノウハウとかないわけですね。

だから、デザインを軽視する人はちょっと違うよねと思ったりもします。ダサい、とか簡単に言うけど、それをよくするのがどんなに大変なことか。見る人は一瞬でしょうけど、作る側は時間をかけて試行錯誤をして、ようやく出来た渾身のデザイン。「これでよくない?」で済ませちゃう人とは、本当の意味で仕事は一緒にできないとすら思っています。僕、こまかくてうるさいので。

とはいえ、好き嫌いがある世界

デザインは答えがなく、基本的には好きか嫌いかで判断される世界です。ある程度普遍的なデザインもありますが、パッと見て判断される難しさがあります。そしてビジネスにおけるデザインの話をすると、クライアントの為にするデザインは、アートとは異なります。自分が表現したい事をデザインするのがデザインではない。もっと極論言うと、ユーザーが好きそうなデザインをする事ですらありません。つまり、依頼主の為に行うのがビジネスとしてのデザインなのです。

だからこそ、デザインの世界は難しいし、崇拝される世界なのです。

そんな極めて複雑で特殊な世界だからこそ、佐野さんはデザインには敬意をもって欲しかったです。ただのクソ素人の僕が言うのもあれですが、デザイナーさんは尊敬しています。ただでさえ誤解を招くデザインの世界の価値を下げないでほしいな、と、ただただそれだけです。どんな理由があったのかはわかりませんが、もしビジネスライクに効率性を求めてバレなそうなどこかの意匠をパクってきたのだったら、それはもう悲しいですね。

 

まあテレビとかで「パクリですねええー」なんてアホみたいに言ってるコメンテーターにもむかつきますが。